植野隆司
こんなにやりたくないステージは初めてだ、と言いながら登場。思いつきで手品を披露し、より追い込まれた状況の中から出たものは、大変美しい音楽だった。
チューナーとハーモニカのデュオ。
半野田拓
携帯電話に溜め込んだ音楽の数々を披露。思いついたときに録音しておくのだが、それを聴くことはほとんどないそうだ。これから育っていきそうな、あたたかな音楽を感じることができた。聴きながら見てください、と、お絵かきファイルを客に配る。この絵がまた良いタッチで、人柄が出ていました。
中尾勘二
「われわれは宇宙人だ」変速再生のできるレコーダーを使い、低く遅く録音したものを高く速く再生。反対に高く速く録音したものを低く遅く再生。これだけでとても面白い効果。普段かっこよく渋くサックスを吹いている印象の中尾氏がこんなことをするとは!そのギャップに笑わされた。とても緊張していたらしく、レコーダーを持つ手が震えていたとのこと。「宇宙人がやってきた」というフレーズ及び状況が好きらしい。
梅田哲也
竹を吹く。懐かしい感じの、あたたかい情景が浮かぶようなパフォーマンス。途中からポケットという規制を超え、スーツケースの中から、あらゆる大きさ・長さの筒を出しそれに風船を被せて吹く。出演者と客全員に筒が配られみんなで吹く。この流れが倦怠感たっぷりだった企画ポケットミュージックを救う。
田口氏が正式メンバーになって初のBONSAIt。リハをする度にやりたいこと、できることが変わっていく。ポケットから出すもの、というお題から考えたことは音はさておき、とにかく「こんなものが出るのかよ!」というのは何かを探すことだった。前からやりたかったティッシュプレイ、前から欲しかったミニメトロノームなど、このお題のおかげで素早く実現。フルートの足部管で本格的にマイウェイを演奏をしたかった(バスクラリネットのような音で吹けると勝手に想像していた)のだけどもちろん不可能。ポケットという限られた中からでもBONSAItらしく空間を作り上げることができたので成功。ある意味マイウェイ。ただし各人やり残したことがあるので再度挑戦を希望。